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回復期リハビリテーション病棟の看護師に新卒でなりたい!…でも不安な看護師さんへ
看護学校を卒業し、初めての就職先って重要ですよね。
実習で何となく病院の雰囲気はわかったけど…、自分のやりたい看護ができる職場なのかな?
ちゃんと指導してくれるスタッフはいるのかな? 仕事についていけるかな?
などなど、不安は尽きないものだと思います。
特に回復期病棟を経験した看護学生さんは少ないのではないでしょうか。
教科書でしか知らない現場はもっともっと踏み出しにくいですよね。
今回は、あなたの就職活動に少しでも役立てるように!
回復期病棟に新卒として入職することについてのメリットとデメリットを中心にお話しします。
回復期リハビリテーション病棟の看護師を新卒で目指す前に、仕事内容を知ろう!
回復期リハビリテーション病棟の看護師を新卒で目指すあなた、目指している職場の役割と仕事内容についてはご存知ですか?
回復期リハビリテーション病棟とは、脳卒中や整形外科疾患等によって障害がある患者さん、術後で体力が低下してしまった患者さんが「在宅復帰する」ための病棟です。
その為に「集中的リハビリテーションを行う」ための病棟です。
入院患者さんは、急性期(生命の危機状態、手術直後)で全身状態が不安定な時期は脱している方がほとんどです。
医療的治療後に、障害・ADL(日常生活動作)の改善を図って在宅復帰・社会復帰を目指していくステージが、回復期病棟なのです。
患者さんを在宅復帰させるためには、やはり医師と看護師だけのケアでは限界があります。
回復期リハビリテーション病棟は、リハビリテーション専門医、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医療ソーシャルワーカーが協力して行う「他職種のチーム医療」がベースとなっています。
回復期リハビリテーション病棟における看護師の役割は「病棟生活の中で患者さんのADLを向上させるように働きかけること」「精神的ケア」「他職種チームの一員としての連携」等が挙げられます。
回復期リハビリテーション病棟の看護師…新卒だからこそ働きやすい職場です!
回復期リハビリテーション病棟の看護師は、新卒にとって働きやすい環境、というお話です。
あなたは学生の頃、どんな看護師になりたい、どんな看護をしたいと思っていましたか?
医療技術のスキルが高い看護ができるようになりたい…、早く仕事をこなせるような看護師になりたい…思われた看護師さんもいるでしょう。
また一方で、患者さんに寄り添った看護をしたい、一人一人の患者さんと向き合える看護をしたい…と思われた方も多いのではないのでしょうか?
回復期リハビリテーション病棟は、その患者さんに寄り添った看護、一人一人の患者さんに向き合える看護を実現することができます。
なぜかというと、先にもお話しした通り、回復期リハビリテーション病棟では急性期とは違い全身状態が安定している患者さんが多いので、治療を必要とする病棟と比べると検査や処置、点滴・機器管理が必要な患者さんがとても少ないです。
具体的に言うと回復期リハビリテーション病棟全体の7~8割の方が、医療処置を要しない患者さんです。したがって、忙しい医療処置に追われることが少なく、ADLケアや精神的ケアに時間を割いて関わっていくことができます。
また、病棟の看護師の人員配置も13:1以上と決まっているため、スタッフが比較的多い現場なので先輩から教えてもらえる時間も取りやすいと思います。
急性期のような複雑な医療知識も特に必要としません、仕事をしながらゆっくり学んでいけば大丈夫です!
これなら楽ができるのかな?とも解釈できますが…、いいえ、それは違います!
回復期リハビリテーション病棟は、看護師やリハビリスタッフの関わり方次第で、患者さんの障害後の人生を大きく左右するステージでもあるのです。
例えば、脳卒中片麻痺になってしまった中年の患者さん、再び歩けるようになって職場へ復帰できる方もいれば、車椅子生活を余儀なくされて職や趣味を失う方もいます。
大腿骨を骨折してしまった高齢の患者さん、再び自分で身の回りのことができるようになって自宅退院できる方もいれば、介助が必要となってしまい施設へ入所せざるを得ない方もいます。
このように、病気・障害によって大きく人生が変わることを受容しなければならない時期でもあるのです。
ですから、本当の意味での患者さんとの関わり方、患者さんと向き合うこと、という看護の質を問われる場面でもあります。
しかし考え方によっては、新卒で学生の時の気持ちがある今・教科書で理想の看護を学んで間もない時期だからこそ、一生懸命に患者さんに寄り添える現場ではないかと思います。
そして患者さんに関われば関わるほど、多くの方が、病気の前の生活には及ばないにしても良くなって退院していくので看護の結果が見えやすいステージでもあります。
またチーム医療が特徴であるので、回復期リハビリテーション病棟では他職種との連携を勉強できる良い機会になると思います。
他職種との連携は新卒時に欠けがちな視野を広くしてくれるため、今後の看護師としての人生の中でとても役立つ経験になると思います。
仕事に悩んだらチームのみんなに相談するといいと思います。
病棟の雰囲気もアットホームで、新卒の看護師さんには働きやすい現場です。
回復期リハビリテーション病棟は、患者さんに寄り添った看護をしたい、チーム医療を経験したい、リハビリテーションに興味がある!という新卒の看護師さんにお薦めかと思います。
回復期リハビリテーション病棟で看護師が新卒で働く場合、ここは注意!
回復期リハビリテーション病棟の看護師が新卒で働きはじめる場合のために、ここからは回復期病棟に勤めることのデメリットについても、赤裸々にお話ししていきます。
それは2つあります。
1つ目は、医療的な看護技術と病状のアセスメント能力が育ちにくいことです。
医療的な看護技術とは、点滴を刺すことやルート管理、処置や手術、モニターや人工呼吸器といった機器管理があげられます。
回復期では医療処置を必要とする患者さんは少ないので、こういった看護技術の経験は新卒の看護師にとっては得られにくいです。
また、検査の回数も少ないので、フィジカルアセスメントに頼ることになります。
血液データなどの検査数値や画像診断から状態経過を追うといった経験が得られにくいため、医療的なアセスメントには苦手意識を持ってしまうかもしれません。
ごく稀に急変が起こったりすると、どうしてよいか分からなくなってしまうこともあると思います。
やはり、医療的な看護技術や病状のアセスメントは、日々の臨床で積み重ねないと身につきにくいものです。
まずは看護師として、医療技術を高めたい!
と考えている新卒の看護師さんには回復期リハビリテーション病棟はやや不利な現場かと思います。自ら積極的に学ぶ姿勢を心がけていたほうが良いでしょう。
2つ目は、入院患者さんの疾患が幅広いため、始めのうちは病気を調べることが大変です。
回復期はリハビリテーションをするための病棟なので、疾患によって分けられている科ではありません。
脳卒中をはじめとして、整形外科疾患、難病、呼吸器疾患、外科疾患と様々な疾患の患者さんが集まる病棟なので、疾患を広く浅く勉強する必要があります。
単科のように、似たような疾患のケースを繰り返すわけではないので、狭く深く学ぶ機会は得られにくいです。この点も、回復期リハビリテーション病棟の新卒の看護師さんにはちょっと負担かもしれません。
しかし逆に考えると、色々な疾患を広く知ることができるのでまだ勉強したい疾患・科が決まっていない新卒の看護師さんには始めのステップとして良いかもしれませんね。
回復期リハビリテーション看護の経験から、自分の興味がある疾患・科を模索して将来的なステップアップにつなげていくこともできると思います。
実際に、私自身も回復期リハビリテーション病棟を経験してから在宅看護や呼吸器疾患に興味を持ち始めるようになり、深く勉強するようになりました。
話を聞いてみていかがでしょうか。
回復期リハビリテーション病棟に興味を持たれた新卒の看護師さん、まだ迷っている新卒の看護師さん、百聞は一見にしかず!!ですよ。
是非、一度相談されて見学してみてはいかがでしょうか?
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執筆者情報
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